こんにちは。
前回はジャニーズの持つ魅力について書いたのですが、思った以上にたくさんの方が読んでくださったようで…。本当にありがとうございます。
この記事を書くにあたって構成を変えた関係で、大幅にリライトしました。
そちらも合わせて見ていただけるとうれしいです。
今回は【可能性編】です。
ジャニーズが成功し、その勢いを継続し続けることができているのはどうしてか?
そんな疑問について、彼らの特徴とマネジメントに注目しながら考えていこうと思います。
(【魅力編】はこちら↓)
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それではどうぞ!
①幅広い入り口
魅力編①でも触れましたが、ジャニーズにはさまざまなタイプのタレントさんが所属しています。教養がある人、演技が上手い人、楽器演奏技術が高い人、バラエティで場を盛り上げるのが得意な人、演出やプロデュースの才能がある人…などなど。
顔立ちはもちろん、内面もそれぞれにちがった個性や強みがあります。
彼らは自分の得意な分野を生かせるフィールドで活躍しています。そのため、必然的にジャンルの異なるさまざまな番組で「ジャニーズ」という名前を聞くことに繋がっていきます。
出演する番組の幅が広いということは、それだけ幅広い方にジャニーズを知ってもらえる機会が増えるということです。
普段バラエティ番組は見ないけど、ニュースやスポーツ中継なら見るという人。
映画やドラマを観なくても、舞台は好きだという人。
そんな人たちにも、そのフィールドで活躍するメンバーを通してジャニーズを知り、興味を持ってもらえる可能性があります。
もしかしたらそれをきっかけに、他のメンバーについても知ってもらえるかもしれません。
例えばスポーツが好きな人ならKATーTUNの亀梨くんやNEWSの手越くん、朝や夜のニュースをよく見る人なら嵐の櫻井くんやHey!Say!JUMPの伊野尾くんが入り口になります。
入り口をたくさん用意しておくことで、ターゲットの幅が広がり新規の顧客層を開拓しやすくなります。話題になる可能性も増えるので、メンバーが所属するグループ全体の知名度の向上も望むことができます。
また、もうひとつの利点として「ジャニーズである」ことを知らない状態でファンになってくれる人が増えることが挙げられます。
これは実際に感じたことでもあるんですが、どうしても「アイドル」だということだけで敬遠してしまう人がまだまだ多いような気がします。
1度知ってしまえば、彼らは決して甘やかされているのではなく、努力を積み重ねて様々なスキルを身につけていることがわかります。
しかし、どうしてもイメージが先行し「アイドルだから」というフィルターがかけられてしまうことがあります。
その場合に、「ジャニーズだと思われない」ことはとても重要になってきます。
例えば、Hey!Say!JUMPの中島裕翔くん。彼はドラマ『半沢直樹』に出演していましたが、観ていた人の多くは彼がジャニーズだと知りませんでした。
放送後、「あの演技上手い子ジャニーズだったんだ!」「ジャニーズってあんまり演技上手いイメージなかったから意外だった!」という声が多く聞かれました。
人が無意識にかけてしまうフィルターは、物事の評価に大きく影響します。最初から彼がジャニーズだと知っていたら、もしかしたら反応は少し違っていたかもしれません。
このように、個々のメンバーが様々な場面で活躍できる環境がより多くのファンを獲得し応援してもらえることにつながります。
②縦と横のつながり
ジャニーズでは、先輩と後輩が一緒に出演することがよくあります。それはバラエティに限らず、ドラマやイベントの場合もあります。
では、先輩と後輩が共演することにはどんなメリットがあるのでしょうか?
後輩から見て先輩グループは当然活動年数が長いので、その分知名度も高い場合が多いです。特に結成して日が浅いとアイドルとしてのスキルも知名度も彼らには遠く及びません。
先輩と一緒に仕事をすることで、仕事について多くを学ぶと同時にファンの方に自分たちのグループを知ってもらうことができます。
彼らは後輩メンバーのことをよく知っています。
だからこそ、それぞれのアピールポイントを上手く引き出してくれます。
個人的に特に印象的だったのが、2015年に開催された「嵐のワクワク学校2015~日本がもっと楽しくなる四季の授業~」です。この年はHey!Say!JUMPが生徒として出演しました。
この公演をきっかけにJUMPに興味を持ったという嵐ファンの方も多く、そのままファンクラブに入会した人も一定数いました。
JUMPにとってはグループやメンバーのことをたくさんの方に知ってもらい、新たなファンを獲得することができる貴重な場のひとつだったと思います。
他グループとの共演を増やすことでジャニーズ内でのファン層の流動性を高めることができます。好みは時とともに変わるので、同じ人がずっと同じグループを応援し続けてくれるとは限りません。
その点、ジャニーズでは積極的に新しい選択肢が提示されます。
好みの変化に対応できるシステムが確立されているため、継続して所属グループ全体を見てもらうことにつながっていきます。
「他グループとの共演」という点から見ると、彼らのグループを超えた関係を見られることもメリットのひとつです。
たとえば、NEWS・増田くんとKAT-TUN中丸くんは同期でよく遊びに行ったりするらしく、ときどきお互いの番組にゲスト出演しています。
Kis-My-Ft2の北山くんとHey!Say!JUMPの薮くんはジュニア時代から仲がよく、至るところでそのエピソードが話されています。
同じくHey!Say!JUMPの知念くんは嵐の大野くんに憧れてジャニーズに入ることを決めた、という話も有名です。
他グループとの共演を通じてメンバーの新たな一面を発見し、「もっと知りたい」と思わせることもできるんです。
③セルフプロモーション
ジャニーズには現在約15のグループが所属しています。その全てが一定の人気を獲得している背景には、彼ら自身によるセルフプロモーションがあります。
アイドルは差別化の世界です。同じようなグループがたくさんあってもファンを増やすことはできません。
彼らは各自でプロモーションを行い、選んでもらうために努力をしています。
多くのグループから自分たちを選んでもらい、かつメンバーの中から自分を選んでもらう。そのためにはまず舞台とするフィールドを選ばなければなりません。
TOKIOは本格的なバンド活動を通して男性ファンを、一方Hey!Say!JUMPは「かわいい」を発信して若い女性ファンを増やしてきました。もちろんグループとしての年数や雰囲気によってターゲットは変化します。
今誰にどんなことを求められているのか。
それをもとに、彼らはファンにどんな部分を見せるかを考えていきます。
こうしてマーケティングの基礎である「差別化」を達成することができます。
同じことは個人単位でもいえます。
今や彼らは出演者としてコンサートの舞台に立つのにとどまらず様々なフィールドに進出しています。
ニュースキャスター、俳優、作家、声優、イラストレーターといった表舞台の仕事のほか衣装・グッズデザイン、ライブ演出考案など裏方としての仕事も行っています。
1人が新たな市場に参入することで、後に続く後輩たちにとっての選択肢も増えます。
こうして、ジャニーズは活躍の場を広げてきました。
成功の背景には彼ら自身が得意なことや好きなことを武器にできる環境が整っている、という条件があるのかもしれません。
④時代に沿って進化し続ける姿
ジャニーズのグループの大きな仕事のひとつ、それがコンサートです。私は、ジャニーズのコンサートは他のアーティストに比べ、とても特殊な空間だと思います。
多くのグループはステージ上はもちろん、客席や天井空間までも演出の一部として利用します。彼らのコンサートでは、会場となるアリーナやドーム全体がひとつの広大なエンターテイメント空間に変化します。
音楽を聴かせることはもちろん、視覚的にも体感的にも楽しめるような空間。それを提供してくれます。
特に、最新技術を駆使した演出が数多く取り入れられている点は大きな魅力のひとつです。メンバーを乗せた状態で前方のメインステージから後方に移動するムービングステージは、今やジャニーズのコンサートでの定番演出となりました。しかし、まだまだ驚いてしまうような演出はたくさんあります。ここではその一部を紹介していきたいと思います。
・ペンライト自動制御
・バルーンを使った空中パフォーマンス
・セグウェイやバイクの利用
・筋電:筋肉の動きで音楽を演奏する技術
・11パーツがそれぞれ独立して動くステージ
・屋外ステージでのフライング
・マンション型のセット構成(ジュニアマンション)
・ヘリコプターでの登場
などなど、今思いつくだけでもこれだけあります。
上記はコンサート全体として利用されているものが多いですが、個人でみても様々な演出を行っています。楽器演奏、タップダンス、無音ダンス、アクロバット、映像に合わせたパフォーマンス…。
彼らが作っている空間は「コンサート」というより「ショー」という方がふさわしいのかもしれません。
ジャニーズのコンサートでは絶えず新しいものが取り入れられ、それを私たちに提供してくれます。どこから見ても魅力的な空間が作られているから、何度でも足を運びたくなるんだと思います。
⑤グループひとつひとつが持つ物語
ジャニーズのアイドルは基本グループ単位で活動しています。そしてそのグループはそれぞれ違った歩み方をしてきました。
常に順調で苦労を全くしていない、そんなグループはありません。たくさんの壁にぶつかって、それをひとつずつ乗り越えて、今彼らはこの場所にいます。
あるグループはデビューから数年、なかなか結果を出せず苦しい時期を過ごしてきました。後輩グループの方が人気が出たり、コンサート会場の座席が埋まらなかったり。思うようにいかない状況に焦りもあったと思います。
でも彼らはただひたむきに、前に進み続けてきました。
そして今年20周年を迎え、今や「国民的アイドルグループ」の看板を背負って立つ、ジャニーズを代表するグループに成長しました。
またあるグループは9人でデビューしました。しかしメンバーが相次いで脱退。数年後には当初の人気を牽引していたメンバー2人もグループを去りました。
気づけば人数はデビュー当時に比べると半分以下、4人になっていました。
しかし彼らが諦めることはありませんでした。4人のメンバーで新たに出発し直すことを決めたのです。今ではメンバーそれぞれがキャラクターを確立し、新たなフィールドで活躍しています。
今紹介したのは、ほんの一例で、まだまだ話すべきエピソードや深掘りできる部分がたくさんあります。そしてそれは、彼らが歩んできた道そのものです。
決して模倣することのできない軌跡はメンバーの人生が交差することで生まれ、より多角的で重層的なストーリーを中に見ることができるようになります。
彼らを知っていけばいくほど、知ろうとすればするほど深みにはまっていく理由はここにあるんじゃないでしょうか。
さいごに
2回にわたってジャニーズについて書いてきました。私が1番伝えたいのは、彼らは「アイドル」という言葉で表すより先に1人のプロフェッショナルだということです。
私は、彼らの仕事に対する姿勢や想いを1人の人間として尊敬しています。
もちろん、すべてを知っているわけではありません。もっと前から彼らのことを見守り続けてきた方もたくさんいると思います。
これまでを知らないぶん、これからを見たい。そう思ったとき、私のジャニヲタ人生が始まった気がします。
そして彼らがアイドルで在り続ける限り、これからもファンでい続けようと思います。
最後に、本日発売した嵐のベルトアルバム収録曲、『5×20』の歌詞を引用します。
“ 本気で泣いて 本気で笑って ”
本気で悩んで 本気で生きたから
ぼくらはここに立つ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。